等位概念の表現
等位概念の表現ルールは簡単です
論理的に等位な概念は、文法的にも等位に表現されるべきである。
つまり、等位概念は文法的に並列構造で表現すべきである。
ここでいう「並列」とは、同等あるいはまったく同じ文法形式で、等位概念を接続することを指します。
例1
1. aBill is happy but bsadness is felt by John.
→「ビルは幸せだが、ジョンは悲しみにくれている」
2. aBill is happy but bJohn is feeling sad.
→「ビルは幸せだが、ジョンは悲しい気持ちである」
3. aBill is happy but bJohn is sad.
→「ビルは幸せだが、ジョンは悲しい」
ここでは、[Bill is happy:ビルは幸せ] and [John is sad:ジョンは悲しい] という2つの組み合わせだけが文法的に同じ形式なので、「等位概念は並列構造で表現すべき」という 「等位概念のルール」を満たしているのは、例文3だけです。
さらに別の2例で見てみましょう。
例2
1. aThe absorption of l-amino acids is active, but bd-amino acids are absorbed passively.
→「L-アミノ酸の吸収は能動的だが、D-アミノ酸は受動的に吸収される」
2. aThe absorption of l-amino acids is active, but bthe body absorbs d-amino acids passively.
→「L-アミノ酸の吸収は能動的だが、体はD-アミノ酸を受動的に吸収する」
3. aThe absorption of l-amino acids is active, but bthe absorption of d-amino acids is passive.
→「L-アミノ酸の吸収は能動的だが、D-アミノ酸の吸収は受動的だ」
例3
内容が複雑になってくると、「文章に必要な条件1」がいっそう重要になってきます。次の2例のどちらがより明瞭か、考えてみてください。
1. XM907 has been shown ato possess selective affinity for the AMPA/kainate receptor, and bto inhibit AMPA-induced Ca2+ influx into cells in primary cultures of hippocampal cells. cInhibition by this compound of delayed neuronal death has also been demonstrated in gerbil global brain ischemia models.
→XM90K は、AMPA/カイニン酸受容体に対する選択的親和性を持ち、海馬細胞の初代培養で、 AMPAが誘発する細胞へのCa2+ の流入を阻害する事が示されてきた。この化合物による遅延型神経 細胞死の阻害は、スナネズミの大脳全体の虚血モデルでも証明されてきた」
2. XM907 has been shown ato possess selective affinity for the AMPA/kainate receptor, and bto inhibit AMPA-induced Ca2+ influx into cells in primary cultures of hippocampal cells. This compound has also been shown cto inhibit delayed neuronal death in global brain ischemia models in gerbils.
→XM90Kは、AMPA/カイニン酸受容体に対する選択的親和性を持ち、海馬細胞の初代培養で AMPAが誘発する細胞へのCa2+ の流入を阻害する事が示されてきた。この化合物は、スナネズミの 大脳全体の虚血モデルで、遅延型神経細胞死を阻害する事も証明されてきた」