DMCのブランド名は Dmedに変わりました。続きを読む

Learning Center

ルール1: 要点は最後に

ひとつの文や段落の中で、要点は最後にもってくるほうが効果的です。

ホラー映画の大事な特徴は、1番のクライマックスが最後に来る点です。最後に盛り上がらなければ、その映画は失敗作です。事実を並べて単純に描写するドキュメンタリーとは違います。

文章も似ています。文章の中でクライマックスといえる重要な部分を作るときは、その部分を最後に置くべきです。

ある文章の中に、abcの情報があり、要点はcだとします。その場合、情報の順序は

[aCb]

ではなく

[abC]

とすべきです。

ただし、論文の中で、資料や方法論を示す部分のように、単に事実を順序だてて述べるだけの場合は、上のルールは当てはまらないので注意してください。

例1

"In 1993, Lepor et al. investigated contraction of the human prostatic muscle induced by the selective ∂1-adrenoceptor antagonist phenylephrine. aThey found that Cthe ∂1C-adrenoceptor subtype is mainly involved in bthe contraction of the human prostate."

「1993年、レポー等 は、選択的 ∂1-アドレナリン受容体拮抗剤であるphenylephrine によって誘起されるヒト前立腺筋肉の収縮について調べました。彼らは∂1-アドレナリン受容体サブタイプCが主に、ヒト前立腺の収縮に関係することを発見しました。」

この一節の要点は、「ヒト前立腺の収縮に関係する受容体の型=∂1-アドレナリン受容体サブタイプC」なので、この部分は後ろへもっていきましょう。

"In 1993, Lepor et al. investigated contraction of the human prostatic muscle induced by the selective ∂1-adrenoceptor antagonist phenylephrine. aThey found that bcontraction of the human prostate mainly involves Cthe ∂1C-adrenoceptor subtype."

「1993年、レポー等は、選択的 ∂1-アドレナリン受容体拮抗剤であるphenylephrineによって誘起されるヒト前立腺筋肉の収縮について調べました。彼らは、ヒト前立腺の収縮に主に∂1-アドレナリン受容体サブタイプCが関係することを発見しまし た」

例2

"XP137 was recently synthesized as a novel H+, K+-ATPase inhibitor. aKamato et al. (1990) have reported that CXP137 directly suppresses this enzyme at the K+-binding site, bin contrast to omeprazole, which may need transformation to the active metabolite to inhibit this enzyme (Beil et al., 1985). aIt is therefore possible that CXP137 has no side effects such as hyperplasia of endocrine enterochromaffin cells and gastric carcinoid because bthis drug inhibits gastric acid secretion potently but only for a short time."

XP137は、近年新しいH+,K+-ATPase 阻害剤として合成された。カマトらは1990年、XP137はH+,K+-ATPaseのK+結合部位のこの酵素を、この酵素を抑制するためには活性型代謝産物に変化する必要があるオメプラゾール(ベイル等、1985年)とは対照的に、そのまま直接抑制すると発表した。XP137は、内分泌クロム親和細胞の過形成や胃カルチノイドの様な副作用をなくすことも可能である-なぜならXP137は胃酸の分泌を強く抑制するが、その作用時間は短時間にとどまるからである」

この2つの文の型はaCbになってしまっています。要点を最後に置くabC型に修正しましょう。

"XP137 was recently synthesized as a novel H+,K+-ATPase inhibitor. aKamato et al. (1990) have reported that XP137, bin contrast to omeprazole, which may need transformation to the active metabolite (Beil et al., 1985), Cdirectly suppresses H+,K+-ATPase at the K+-binding site. aIt is therefore possible that, because bXP137 inhibits gastric acid secretion potently but only for a short time, Cit induces no side effects such as hyperplasia of endocrine enterochromaffin cells and gastric carcinoid."

「XP137 は、近年、新しいH+,K+-ATPase阻害剤として合成された。カマトらは1990年、活性型代謝産物に変化する必要があるオメプラゾール(ベイル等、1985年)とは対照的に、XP137は、そのまま直接H+,K+-ATPaseのK+結合部位を抑制すると発表した。よって、XP137は、胃酸の分泌を強く抑制するが、その作用時間は短時間にとどまるため、内分泌クロム親和細胞の過形成や胃カルチノイドの様な副作用をなくすことも可能である」

Next articles