段落間の等位性

「等位概念は並列構造で表現すべき」という 「等位概念のルール」は、段落間にも適用されます。次の例を見てください。この段落のトピック・センテンス(主題文)と、3つの等位の考えが示されています。

“The lock-and-key hypothesis was first formulated in 1897 by Emil Fischer, the noted German chemist. He used it to explain the specificity of interactions between enzymes and their substrates. Pioneering immu- nologist Paul Ehrlich extended it in 1900 to account for the highly specific reactions of the immune system, and researcher Frank Lillie employed it in 1914 to describe recognition between sperm and eggs.”

「鍵と鍵穴仮説は、1897年にドイツの著名な科学者エミル・フィッシャーによって始めて定義された。 フィッシャーは、酵素とその基質の相互関係特性を説明するために、その仮説を用いた。免疫学者の草分けであるポール・エーリックは1900年に、免疫系の特異性の高い反応を説明するためにその仮説を広げ、研究者フランク・リリーは1914年に精子と卵子の間の認知を説明するために採用した」
 

  • 主題は鍵と鍵穴仮説です。適切なトピック・センテンスで示されています。

    主題文:「鍵と鍵穴仮説は、1897年にドイツの著名な科学者エミル・フィッシャーによって始めて定義されました」

次に、この仮説が用いられた3つの例の記述が続きます。この3つの例は、等位概念です。並列な文法構造で、巧みに表現されている点に注目してください。

主語/動詞/目的語

  • He used it... 
    彼はそれを用いた。
     
  • Pioneering immunologist Paul Ehrlich extended it ... 
    免疫学者の草分けであるポール・エーリックはそれを広げた。
     
  • Researcher Frank Lillie employed it...
    研究者のフランク・リリーはそれを採用した。

動詞/時間をあらわす修飾語

  • extended it in 1900...
    1900年にそれを広げた。
     
  • employed it in 1914...
    1914年に採用した。

不定詞節 補語

  • to explain the specificity of...
    特性を説明するために・・・
     
  • to account for the highly specific reactions of... 
    特異性の高い反応を説明するために・・・
     
  • to describe recognition between... 
    認知を説明するために・・・


ここでも「文章に必要な条件1」を満たすことで、複雑な概念が理解されやすい文章になっています。

Article written by Guy Harris

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目次

  1. 英文ライティングの基本
  2. 文章各部の価値序列
  3. 【文章に必要な条件1】概念は正しい価値序列に従って表現する
  4. 等位概念の表現
  5. 段落間の等位性
  6. 従属概念の表現
  7. 従属概念の表現例
  8. 【文章に必要な条件2】効率的な表現-文章のむだを省く
  9. むだを削った効率的な表現例
  10. 付録:文法用語