棒グラフ
グラフのタイトル
グラフのタイトルはできるだけ短くし、方法や結果を細かく説明する語句は図の理解に必須でない限り使わない方が良いでしょう。グラフのタイトル表記は、名詞を大文字にするいわゆるタイトル形式ではなく、文と同じ形式、例えば“Effect of Drug A in Mice” ではなく“Effect of drug A in mice” のようにしましょう。
Y軸
Y軸のラベルは簡単にし、括弧付きで単位を添えます。単位の表記は、“Milligrams of protein” ではなく“Protein (mg)”のように書きましょう 。Y軸の目盛には7個以上の数字は書かない方が良いでしょう。例えば100%までの結果の場合は10%刻みではなく、20%刻みにします。
Y軸の目盛開始点:
データに適した目盛を付けます。常に0から始める必要はありません。 例えば、80%から始まる場合は70%をY軸上の開始値とします。最高値以上あるいは最低値以下の部分はなくても良いでしょう。
X軸
X軸のラベルも簡単にし、単位を括弧付きで添えます。時間は経過の順に過去から最新までとします。各カテゴリーは変数の重要度に従ってまとめましょう。例えば、薬物A, Bの処理後 0, 6, 12時間におけるアポトーシスを評価する実験では、各薬物の効果を強調する場合はまずデータを薬物ごとにまとめ、それを時間別にまとめます。しかし、各時点における薬物A, Bの効果を比較する場合には先ず時間ごとにまとめ、それを薬物別にまとめます。
バーのフォーマット
ジャーナルによってバーの色にカラーが使えたり、白黒限定だったりと異なるので、該当ジャーナルのガイドラインを参照してください。白黒バーの修飾には、黒か暗い灰色の影を使いましょう。破線や点線、模様のあるバーは使わない方が無難です。
同一カテゴリー内に複数のバーがある場合には各バーの間にスペースを入れましょう。エクセルを使う場合、"Format Data Series" の "Options" を選択、-20程度の "Overlap" を設定します。
背景および格子線
グラフの装飾はできるだけ少なくしましょう。雑誌に掲載されている多くのグラフには背景も格子線もありません。もし格子線が必要な時はできるだけ目立たないものにしましょう。
縦向きか横向きか
8-10以上のカテゴリーがある棒グラフでは、下の例が示すように水平表示が適しています。
上のグラフは患者の精神面より身体面に着目した研究に関するものなので、カテゴリー(病院)を身体検査の測定項目数により分類してあります。データの分類は結果を分析するためにも重要です。
積み重ね棒グラフ
積み重ね棒グラフを使用する際には注意が必要です。バーの高さを比較するのは、最下部のデータ間では容易ですが、それより上部のバーでは困難です。このことは、変化の少ないデータの間でよく当てはまります。
避けたい共通エラー
- 軸のラベルと単位(括弧付き)の間にスペースがない
- 背景に色を付けている
- バーの配置が詰まり過ぎ、あるいは空き過ぎている
- Y軸目盛の開始点が、データの数値が大きいにもかかわらず、0になっている
- フォントの種類やサイズが、軸ラベルや目盛、データで異なっている