冠詞の使い方

冠詞は名詞の対象を明確にする

言語とは視覚的(文字)・聴覚的(音)なシンボルでモノを表す記号です。
名詞は抽象的な事柄や具体的な物を表し、動詞は動きや状態を表すといった具合です。
しかし、一つの単語が複数の意味をもちうる、と言う問題に直面することがあります。
例えば、“man”と言う単語には以下のような異なる意味があります。

* すべての人類(男性も女性も全部)
「Man is the thinking animal. →人間は考える動物である」

* すべての男性(女性以外)
「To be successful, a man must have good manners. →人生で成功するためには、男性は良いマナーを身に付けなければならない」

* 面識のない一人の男性
「I met an interesting man.→私は面白い男性に会った」

* 特定の面識ある男性
「I met the man at work.→私は仕事でその男性に会った」


このような場合、冠詞の“a”や“the”が問題解決の糸口となります。英語では、ある名詞(単語)が示すことのできる可能性がある物すべての中から、ある文章内でその単語が実際に指し示している物・対象を明らかにするために冠詞を使います。
例えば“Paris”(パリ)や“George Washington”(ジョージ・ワシントン)といった固有名詞は、唯一つしか存在しないものを指しているので冠詞は必要ありません。
しかし、一般名詞が指し示す可能性のある対象は無限にあります。例えば“man”と言う名詞は、過去に生きていた一人の男性、現在生きている一人の男性、未来に生きる一人の男性、これらすべてを指し示すことができます。

ゆえに読者に対して、話題にしている名詞の対象を明確に伝える術が必要です。
もちろん、文脈からその名詞の対象を推し量ることもできます。
しかし、冠詞を用いることによって、名詞の対象をより明確に、また正確かつ容易に特定できるのです。
冠詞は「私が話題にしているものはこれであって、それではない」ということをはっきり伝える知的な道具なのです。

Article written by Guy Harris

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目次

  1. 冠詞の使い方
  2. 名詞の「対象」と「確定」
  3. 対象別にみる冠詞の使い方
  4. 3種類の対象別、冠詞のまとめ