現行の査読プロセスで、科学分野における新知見の公表方式は正当といえるか?
2010年3月30日、執筆者:Nicolas Bottari査読者は横暴ではないか? 改善の余地はないのか? 査読する側(査読者)も査読される側(著者)も、これで良いと言えるほどの経験を持ち合わせていない。Kevin Dewalt は、査読者に対する10大クレームをリストアップし(下記を参照)、その改善策を考察している。
クレームには次のようなものがある。
- 潜在的に感じた、査読者と著者の利害の対立。査読者も著者も、発表内容から何らかの影響を受ける人物や団体と関連している可能性がある。
- 査読者は、一般的に派閥や学閥などとの関わりで選ばれる傾向にある。新規のアイデアはこれらの派閥外から出てくることが多いのだが、往々にして既存の体制により却下され、発表に至らないことが多い。素晴らしいアイデアが日の目を見ないことも珍しくない。
- 優先権は、新理論を考え出した人ではなく、コネのある人に与えられることが多い。
- 査読および査読者が「査読」されることがない。偏向したあるいは浅薄な批判的査読の結果を受け取った著者は、これに対して反論をする機会も与えられず、別の査読者のコメントを求めることもできない。
このような現況を打開する方策はあるのか。ひとつの案は、論文をインターネットのブログ形式で発表するというものである。そこでは誰でも著者に対して賛同、批判、あるいは質問を投稿し、論文への反応を示すことができる。あるいは派閥的な偏向をなくすために、査読者を精査する組織を設置するのも一案である。どちらの提案も、従来の査読システムに風穴を開け、あるべき方向へと新風を吹き込むことだろう。
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